荒川第二作⑨ 完成
■川の微修正
撮影当日はほぼ風はありませんでしたが水面は若干の波紋が出ていました。
その波紋を描こうと思い、一度思いきって色を重ねてみました。
結果、描いてみたものの納得できずに塗り直し。
一度波紋のストライプをつけてしまったので、それを隠すのが大変でした。
■川縁の木々の水面への反射
これも早く描きたかったけど、川の色が納得できずに描き込めないままでした。
川の表情を完璧に塗りあげてからでないと、木々を描いたあとに川の塗り直しは利きません。
これを描いたら途端にリアル感が出てきました。
■太陽の光条を描く
最後に、光条(光の線みたいなやつ)を描くかどうかは考えました。
実際に現場で撮影したときも光条の出るパターンとそうでないパターンの二種類を撮りました。
光条のないパターンでも十分素晴らしい風景写真(画)ですが、ここはせっかくの初日の出なので、神々しさを出すために光条を描きました。
結果としては入れて正解だったと思います。
■荒川の二作品目を描き終えて
やっと完成した今作品。
はじめに空を塗っているときは、この絵はいったいどこまで仕上がるのか、完成するのにどのくらいかかるのかと考えました。
それでもこれまでの経験を信じて少しずつ進めてようやく完成にたどり着きました。
おそらく次に述べる事は今後も何度か述べると思います。
今取り組んでいる絵のテーマは荒川ですが、ただ単に荒川に興味があるから描いているわけではありません。
アンディ・フグをモチーフにしたときもそうですが、そのモチーフを通して伝えたいことはいくつもあるのです。
逆にその中のどれかに絞ることはしませんし、できません。
それでも絵の面白いところはその作品たちを見る人の生き方や価値観によって作者が伝えたいことの中でも伝わるものは違うということです。いや、もしかしたらそれ以外のことを感じるかもしれません。
今回の荒川で言えば、身近な自然、四季、人と自然の共生、故郷、武蔵国、水、そして日本、、、
伝えたいことはいくつもあり、その最大公約数が私にとっては「荒川」なのです。
まだ二作品しか完成していないため、あまり伝わらないかもしれませんが、これからひと作品ずつ作り上げていくことにより何となく感じていただけたらなと思います。