解説
1996年5月6日、K-1グランプリ’96 決勝戦。ついにその時は訪れた。決勝の相手は前年に二度敗れている、マイク・ベルナルドだった。ベルナルドは準々決勝で当時無敵を誇っていたピーター・アーツを豪腕の左フックでKO。続く準決勝の相手は前年にK-1デビューを果たし日本人ヘビー級若手注目株だった武蔵(当時ムサシ)。武蔵も左右のローキックを効かせたり、左ハイキックを当てたりして善戦したものの惜しくも判定負け。
かくして決勝に勝ち残った両者とも満身創痍。しかしアンディはグランプリ制覇を諦めなかった。
アンディがコンビネーションからローキックを放つと、それまでの二戦でダメージが蓄積していたベルナルドの足は悲鳴を上げ、たまらずダウン。何とかカウント8で立ち上がるも、アンディはチャンスを逃さなかった。通常のローキックではベルナルドに警戒されてしまいカット(防御)される。そこでアンディが放ったのは下段後ろ回し蹴り、通称“フグ・トルネード”。見事に左足をとらえ再びダウン。ベルナルドは再び立ち上がることはできなかった。アンディは最高の舞台でベルナルドに借りを返した。
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