もしかすると、アンディ・フグの絵を描いていた人がなぜ荒川を、と思われる方は多いかもしれません。

少しそのあたりのお話をしたいと思います。

 

そもそも私が絵を描くことで伝えていきたい大きなテーマは「改めて日本を見つめなおす」です。

先の戦争を経て、あえて原因は述べませんが日本人は自信を無くしたままのように感じます。

バブルが崩壊して30年以上が経ちますが、未だにデフレのままで賃金も上がらず。

政治に対しても経済にしても、どこかあきらめムードが漂っているようです。

しかしただ待っていても日本は良くなりません。

われわれ日本人自身で良くしていかなければなりません。

ここにある作品たちは、何かのきっかけで見られた方が一度日本を見つめなおすきっかけにしてもらえたらという思いで描きました。

日本という国はそんなにダメな国なのか。

我々の祖先が築き上げ、受け継いできたこの国は本当はもっと素晴らしい国なのではないか。

そんなことを考えるきっかけとなるように描くテーマごとに精神面と物質面からアプローチしてみました。

 

まず精神面は「格闘家 アンディ・フグの軌跡」です。

そしてもう一方の物質面で水という観点から「荒川のある風景」を選びました。

 

言わずもがな、水は人々の生活に欠かすことができません。

よく日本は資源が乏しい国と言われますが、水という貴重な資源には非常に恵まれています。

近年世界中で注目されている日本の食文化にも日本の国土や河川が影響しています。

 

日本全国無数の川が流れていますが、私の故郷の埼玉県には荒川が流れています。

思い返してみると生まれてから現在まで不思議と荒川と縁のある所で暮らしてきました。

その荒川のある風景を表すことで川の回りの様々な自然や四季折々の表情、また人々の生活風景をとらえながら普段の生活では当たり前のように感じてしまう「水」の貴重さを表現したいと思いました。

 

作品の制作過程はブログで公開しています。

そちらもご覧ください。

 

第一作目 旧岩淵水門

第一作目 旧岩淵水門 2019年12月

 

第二作 さいたま市/川越市 上江橋より初日の出を望む

第二作 さいたま市/川越市 上江橋より初日の出を望む 2020年6月

 

第三作目 ~鴻巣 黄昏時のポピー畑~

第三作目 ~鴻巣 黄昏時のポピー畑~ 2021年5月 A3 クレヨン

 

 

第四作「荒川を描く~長瀞 荒川橋梁とSL~」2021年11月 A3 クレヨン

第四作「荒川を描く~長瀞 荒川橋梁とSL~」2021年11月 A3 クレヨン